御客屋グループの社内研修(24年12月)
お知らせ
御客屋グループでは、12月18日に今年2回目の社内研修 『小国郷ならではの食とは』 を開催しました。
今回の研修テーマは“小国郷の食”。当日は小国郷で活躍する料理人の方々をお招きし、実際にご提案いただく料理を味わいながら、それぞれの料理人から食材、調理法、地産地消などの考え方を実践的に相互に学びます。
まずは御客屋代表の北里有紀から、今年の御客屋の年間報告や地域食材のメニュー、商品における売上比率などの報告があり、また今後さらに地域の食材を活用した事業展開の方向性を示しました。
続いて、カリナリーディレクターでありOne Rice One Soup株式会社代表の中東 篤志さんより、ご自身の生い立ちから”食”への興味、現在のカリナリーディレクターとしての背景と思い、その活動についてお話しいただきました。
「旅館はレストランと違って一日かけてお客様に地域のことを伝えることができる。わたしが次世代や地域生産者に関わりながら感じるのは、旅館という”場”の可能性は計り知れないということ。みなさんのやり方次第です」という言葉が印象的でした。
研修の後半は、ゲストの中東さん、時松 隆二さん(時さん自然恵) 、石川聖子さんと河津徳一さん(cafe karin) 。そして御客屋の料理人である総料理長のぶさん、やっさん、しんちゃんを合わせた5組の料理人から、それぞれが考えたメニューのお料理をいただきながら食材、調理法やこだわり、地産地消などの考え方を学びました。
まずは、御客屋料理人のしんちゃんから「肥後赤鶏と畑野菜のサラダスープ」が提供されました。御客屋の畑で取れる野菜をふんだんにとりいれた赤鶏のスープです。
続いて、時さん自然恵(ジビエ)の時松 隆二さん。第1回目の研修に続き連続での登場です。時松さんのメニューは「猪バラ肉と大根・里芋の旨煮」、「猪小肉と野菜たっぷりの塩煮」です。時松さんは現場に出向いて個体の血抜きや解体を自らでおこなっていて、その適切な処理のためお肉に臭みが全くありません。そのためお塩だけの調理でもしっかりと食材本来の味を感じることができます。
つぎに御客屋料理人のやっさん。こちらは「和風味噌グラタン」です。地元食材の鶏、里芋、椎茸と、焼いた味噌の風味が相まってしっかりとしたお味を楽しめるお料理でした。
総料理長のぶさんの料理は「ジビエのボイルハム4種類と焼き野菜」です。オードブル形式の大皿に綺麗にお肉や野菜が盛り付けられていました。それぞれのお肉の種類ごとに食感や味の違いがあり、かつ野菜と合わせることで飽きのこない一品でした。
カリナリーディレクター中東 篤志さんは「” 冬土用未の日(ふゆどようひつじのひ)”のあか牛とトマトの赤酒すき焼き」です。冬土用未の日には、「ひつじ」にちなんで「ひ」のつく食べ物や赤い食べ物を食べると良いとされており、熊本県が推進する赤をイメージした農水産物ブランド「あか牛」「トマト」「赤酒」などの食材を用いたお料理ができあがりました。
さらにもう一品「あか牛の筋と原木椎茸のリエット風」もご提供いただいています。
最後に、南小国にある人気のカフェ”cafe karin”の石川聖子さん、河津徳一さんのご兄弟から、お父さんが栽培する自家野菜をつかった豆のスープとパスタ、デザートをいただきました。もともと和菓子が作りたかったという聖子さん。日頃つくられているのは洋菓子ですが、食材や甘さなど和のテイストを感じられる優しいデザートでした。
それぞれの料理人の説明とともにお料理をいただきながら、スタッフからは多くの質問やアイデア、すぐに実践できそうなことなどの意見が飛び交いました。
研修の最大の目的”与えられたマニュアルをこなすのではなく自分たちが研修で感じたことを仕事にいかす”ということに関しては、きっとこれから現場で具現的に現れてくることでしょう。
スタッフやゲスト、皆でひとつになって最後まで笑顔がつきない研修となりました。来年もまたこのような研修を実施し、御客屋グループのさらなる発展を目指していきます。